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08. 02. 25

作業必須アイテム

Work


急に検査入院ということになったので、
いくつかの仕事が一気に同時進行に
なってしまった。本当は、ずらしながら片付けたかったのに。

中でも一等急ぎの仕事が写真のもの。
実はうちの仕事場に
去年本を寄贈してくれた方がいらっしゃるのだけど
その本の寄贈目録を作らなければならなくなった。
和書(日本語の本)は少しで、1500冊あまりが全部洋書。
で、その洋書、英語は3分の1程度で後は
ほとんどがラテン語で、後、ドイツ語、フランス語が若干。
もうね、毎日頭がへろへろなのでございますよ。

俺の仕事用のコンピュータはNII(国立情報学研究所)の
業務用ネットワークに入っているので、
NIIのデータベース(NACSIS-CAT)にISBNを入力して、ヒットしたものを
ダウンロードしたら、そんな本の目録なんて基本的には
簡単にデータは作れるはず、
と予想したのだけど、何せ変に専門的な本なので
半分くらいがそのデータに入っていなくて
後は手作業でおいらが毎日作っていた。ふぅ。

その寄贈図書目録の原稿がようやっと完成したのが
去年の暮れで、印刷会社に渡していて校正原稿になって
仕上がってきたのが、先々週のこと。その校正原稿を4日で
俺が全部チェックしなおして出して、、と今、校正を
しているところ。
あわせて、別の作業として、うちの仕事場で出す論文集の
校正も見ていて、、。それが同時進行で進んでいる。
と、こういう本の編集作業をするのが、俺の仕事の3分の1で
後は専門の仕事もあって、年度末ゆえそれはそれで忙しい状態。

で、そういう校正作業をするときに、俺がいつも横において
いるのが、この「日本語ルールブック」っていうもの。
あのね。日本語の書き方にだって、ルールがあるのですよ。
と俺が言ったら、たいていの人は、
「え、そんなのあったの? 」とか、「知らんかったわ。」
なんていう反応でしょうが。(笑)
たとえば、↑「そんなのがあったの? 」のところ、
クエスチョンマークの後、よく見てね。「知らんかったわ。」
の後の「。」と比べて、一マス多くあけてるでしょ。
「クエスチョンマークの後は1字分あける。」というのが、
正しい書き方なんだ。
「、」とか「。」だって、どこにでもつけていいわけではないからね。
一定の規則があって、それに基づいている。
日本語なんかはまだ、そういう規則は少ないほうなんだよ。

俺、指導教官に受けとけ、って言われて、
学部の学生のときに3回と4回生のときかな、2回、そんな
講習会があって、受けに行ったことがあった。

英語では、そういう「綴字法」(てつじほう)っていうのが厳密にあって、
普通の会話なんかではあまり言われないのだろうけど、
英語で論文を書くとなったら、そういう文章作法・形式は結構
厳密に則って書かなくてはならない、というのあるよね。

で、まぁ、今やってる本の目録づくりも、そういう厳密なルールに基づいて、
っていうのが要求されるので、ちょっとでもひっかかる部分があると、
このルールブックを見て、そのルールに基づいて表記をするようにしてる。

今使ってるのは、実は3冊目。 去年の暮れに買った。
(だからまだきれい)
しょっちゅう使ってるので、ぼろぼろになって
買いなおしをしている。


今日は午後から、他の仕事場でやってる論文の
編集係の人と打ち合わせ。
打ち合わせそのものは案外早く終わったので
少し雑談。 テーマは今読んでる本について。
編集係は8人いるのだけど、俺と彼女が文学部の卒業なので
(ただし彼女は英米文学)二人で文章の話をよくしている。

で、今日二人で言っていたのは、文章が上手だからと
言って、小説を書く能力っていうのは、また別だね、
っていうこと。文章たって、ルポルタージュとか
新聞記事みたいな文章を書く能力のある人と、
エッセイを書く能力のある人と、小説を書く才能は
全部違うものね、っていう話。

やっぱり単に文章が上手だけでなくて
物語を組み立てる構成力、
その話に合う文体、
それから文章、 っていうこの3つをうまく
組み合わせられる人でないと、小説は難しいね、と
語り合った。

前に姉に聞いたけれども、
ピアニストにも、伴奏者に向いているタイプと
ソリストに向いているタイプがあって、単に
ピアノがうまいから、ピアニスト、ということでは
できないのよ、という話を聞いたことがあったけど
文章もそれと同じだよなぁ、と言う感想を持った。


          ×       ×        ×


仕事帰り、がんセンターに。
診察の後、主治医から来月の検査に当たって
家族の同意書などか要るので
帰ってよく説明して、署名捺印をもらって
きてほしいとのこと。
本当は親族に説明の必要な検査なのだけど
まぁ、謙介さん、説明できるでしょ、ということで
主治医からの説明は省略。
入院までに書類を作ってね、ということだそうな。
大体の心の準備はいつ、くらいに考えておけばいいですか?
と訊いたら、3月の中旬ごろですね、とのこと。
日にちなんてあるようで、ないから、
またちょっと急がないと、と思う。

(今日聴いた音楽 ダニー・ボーイ 歌 キリ・テ・カナワ
 1991年ロンドンでの録音 「千の風、、」と「ダニー・ボーイ」
 って歌の内容はよく似てるけど、俺は「ダニー・ボーイ」の
 ほうが好きだなぁ。)

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Comments

お話たいへん勉強になりました。
日本語を文章に表すということには、
様々な決まりごとがあるのですね。
(自分が知らないだけなんですけれども…)

人によっては、「そんな細かいことなんて
面倒だよ、中身が伝わればいいじゃん」
なんていう意見もあるのかもしれませんけど、
(もちろんこんな意見は、謙介さんのされている
言葉というものに厳格なお仕事の上ではない話ですが)
本当の基本、ベーシックというものを
理解した上でこそのちょっとしたルール違反。
本来はここはこんな風な決まりなんだけど、
それだとあまりに硬い印象になってしまうので、
少し崩してみようかな、なんてことを出来る
とうことは、結局、人に対して何かを伝える上で、
さまざまな可能性を生むのですね。
それはやさしさというものにつながって、
信頼というものにつながって行くように思います。

バレエのプリマドンナは、
その中心にある軸足がぶれないからこそ、
自由にクルクルと舞うことが出来るわけで、
もともとの基本はここなんだよっていうことを
中心の軸としながら、
あとのことは自由にその人らしく表現すること、
そんなものこそが、軽やかに人の心に響くものなのかも
しれないなぁなんて思います。

どんなに知識や能力があったとしても、
(それ自体は素晴らしいことだと思いますが)
その人の表す文章の中にどうしても見え隠れする、
自己讃美、いや、言葉を変えるならば、
誰かに自分を認めてもらいたい、褒めてもらいたい、
というようなこころ。
それは悲しいことに他人を遠ざけることにしか
ならないように思うのですね。
(この自分も気を付けなければ…)

博識で知的な謙介さんのいろいろなお話の文章、
「自分が、自分が・・・」というものではなく、
常に客観的な視線で語られますし、
時に感情が入ったとしても、
なるべくそれをコントロールしようという
配慮を感じます。ですから謙介さんの文章、
謙介さんの表現を借りるならば、
そのどれもが読む人に対して「開いて」いるのですね。

そのことを毎回とても確かなものとして感じるのです。
それはなんともやさしいことなんだなぁって感じるのです。

Posted by: b-minor | 08. 02. 26 at 오후 1:18

---b-minorさん

お話を読ませていただいて、書道のことを思いました。字を習うのは、もちろん最初に先生のお手本なり、お手本にしようとする古典の作品があります。それで、その字を何度も何度も書いていきますよね。もうほとんど同じものが書けるようになる。実はそこで終わってしまったらいけないんです。お手本なんか見ないでも先生の字体がかけるようになる、古典の特徴を体得する。そうしたら、今度はそのお手本から出て、自分の字を作っていかなくちゃいけません。
「形」から脱却する、ということをして、自分の字を作る、っていう方向に向かう、
っていうことです。
字を習う、って、知らない人は、お手本のまねをしたらいい、とだけしか思っていない人が多いのはすごく残念なことで、本当は、お手本を出て、自分のオリジナルの文字が書けるところまで行くのが、理想です。で、その時に、基本となるベースとして古典とかその習った先生の字がある、と。そのベースの上に自分の字を作る
それと、b-minorさんのお話の「崩す」ということは、おそらくよく似たことだろう、って思います。その崩すことで、自分らしさ、っていうのが出てくるんですよね。
俺はたまたま字を書くこと、しか詳しくはわからないのですが、ひょっとしたら、これは、どの分野でも当てはまることかもしれません。走っていても、ボールを追いかけていても、文章を書いていても、数式を作っていったとしても、そこにその人でなければあらわせないような何かがきっとあるように思います。その何かを探して、ずっと旅は続いていて、、、なかなか見つからないんですけどね。(笑)
 b-minorさんの文章、いつも楽しみにしています。b-minorさんでなくては書けない文章です。それは息づかい、というより、読ませていただいていると、b-minorさんが歌を歌いながら書いているように思えます。音の聞こえてくる文章だなぁ、っていつも拝見しながら感じます。

Posted by: 謙介 | 08. 02. 26 at 오후 7:40

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