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08. 01. 23

あ、急がなきゃ(こんぴら詣で:その1)

12日の土曜日、かばんの中を整理していて
「あ」と思った。チケットが出てきたんだ。
そうだ、この展覧会、もうすぐ
終わってしまうんだ。行かなきゃ、って。

ということで、3連休の最後、
14日の月曜に金刀比羅宮に
に行こうと、ようやくのこと、決心をつけた。

金刀比羅宮は仲多度郡の琴平町という町にある。
東京の港区の虎ノ門1丁目が
かつて芝琴平町って言ったのは
それはもちろん金刀比羅宮がそこにあるし、
この琴平から出た名前だったわけで。

だけどさ、名前が全国的に知られている
市町村って、それが逆に足かせになって
合併できなかった、ってね。奈良の明日香村
もそうだし、この琴平町もそう。ここも周辺の
町と合併するとか言ってたんだけど、やっぱり
町名がネックになって、断念した、って聞いた。
隣の自治体と合併して、全く別の訳のわかんないような
名前になってしまったら知名度がなくなるし、
だけど、かといって琴平を残したら、合併先の町民が
うちは琴平に吸収されたのか、って今度は怒りだすし。
だから結局3すくみ状態で、合併できなかった。
(まぁしたほうがよかったのか、しなかったので
正解だったのかはよくわかんないんですが。)


その琴平までは車で行く。
車を町営の駐車場において、街中を少し歩く。
琴平は金刀比羅宮の門前町なのだけど
昔ながらの旅館がこのところバタバタと
廃業してしまっている。前に来たときは
豪勢な江戸時代の立派な建築の旅館が
何軒か建ってたんだよ。それが全部なくなって、
更地とか駐車場になってた。
やっぱり、不景気だったり、旅の方法が以前とは
すっかり変わってしまったから、なんだろうね。


昔だと国鉄で琴平駅に着いて、
旅館に泊まって、翌日朝にこんぴら参詣
というスケジュールだったけど、今は、
バスでさっと来て、こんぴらさんを参詣して
さっと帰っちゃうもんね。滞在時間なんて
以前は2日かけてたのが、今や3時間くらいだもん。
だって四国からバスで行くと、岐阜までが日帰り圏だもんね。
松江・出雲も日帰り圏。
東京だって飛行機で日帰りしようと思えば、できるし。

だから逆に大阪の人から見ると
こんぴらは十分にバスで日帰り圏になる。
そりゃ旅館も衰退するわけだ。
これが駐車場近くのJR琴平駅。
Kotohirasta


ずっと昔からこの駅です。
昭和のはじめの絵葉書がこれ。
Kotohirasta2


ほらね、大して変更ないでしょ。

それから、高松琴平間を走ってる
私鉄の高松琴平電鉄の琴平駅がこれ。
Kotoden2

ちなみに同じアングルの昭和のはじめの絵葉書がこれ。
Kotoden12


それから琴平のお町内をふらふらと歩いて
鞘橋を見に行った。
Sayabashi1


この鞘橋は、上方落語にも
出てくる古くから知られた橋。
大坂(江戸時代は「おおさか」、
ではなくて「おおざか」、と濁るのが
正しい読み方ね。)の野崎参りと、
このこんぴらの鞘橋の行き違いには見知らぬ
同士が悪口を言い合うんだ。
それでその悪口の言い合いに
勝ったら運がいい、っていうことになってた。
そんな江戸時代からずうっとさまざまな人たちの
悪口雑言を聞いてきた橋は、
今は一年に一度、金刀比羅宮のみこしが
渡るときだけ、使われる橋になっている。
だからもう、かつてのような人びとの行きかう橋では
なくなっている。橋の架かっていた場所も
以前はもっと街中のにぎやかなところに架かって
いたのだけど、この橋では車が走れないので、
ちょっと上流の静かな場所に移築されてしまった。
だから今は静かにそこに在る。

鞘橋を見て、それから再びお町内に戻って
いよいよこんぴらさんの参詣に。
こんぴらさんといえば、やはり問題は「階段」。
謙介が、この展覧会に行かなきゃ、って思いながら
なかなか決断がつかずに行けなかったのは、もうひとえに
階段の問題があってさ。

一番下から、本宮までが785段。奥社までだと1368段。
ただしこれは表参道の階段。裏参道、っていうのがあってね。
そっちから上ると、たぶん300段くらいで済むとは思うんだ。
だけど、階段はなくてもずっと坂道をのぼっていくのは
同じ。それと裏参道は裏なだけにひっそりとしていて
時々殺人事件が起こる。ちょっと恐い。だから表参道で
のぼるほうがいいんだけどさ。

でもねぇ、考えただけで意気阻喪してしまいそうになるのよ。
まぁいいや。がんばってのぼることにいたしましょう。
何せ病人ですからね。常人の倍の時間がかかる。
少し上がると、目もくらくらしてくるけど、まぁ何とかかんとか
えっちらおっちらとのぼる。
江ノ島だったらさ、エスカーなんてこじゃれたものが
あるけどさ、こんぴらさんは駕籠しかないんだもん。
え? 駕籠のほうが渋いって? 

ただね、こんぴらさんの階段をのぼるには、ちょっとした
コツがある。(コツなんて大げさなものではないけど)
最初から飛ばさないこと。もう、それだけ。
最初は、階段の数も少ない。
Kaidan1


こんな感じ。数段あって、また数段。
でね、こんなのちょろいちょろい、って思って
張り切ってガンガン飛ばしてのぼっていきますと
途中から、こんなふうになりまして。
Kaidan2


最後のフィニッシュなんかこれでございますよ。
Kaidan3


最初からがんがん飛ばすと、途中で息切れして
最後のほうには、眼は回る、足へろへろ、息はたえだえ、
ということになるのです。そうなったときに、
フィニッシュのすんごい階段を見て、げげげ、って
のけぞっている人が結構います。
だもんで、こんぴらの階段のぼりは
最後のほうに体力を温存させておくこと。
地元の人間は、最初はものすごくゆっくり
のんびり上っていきます。
今日はこんぴらさんの参詣もあったけど、
途中の書院や宝物殿を見学して、こんぴらさんの
おされなカフェでアイスを食べる、
という目的もあったので、なおのこと体力を
残しておかなければなりません。
階段を上る人も、ちょっと前の初詣のときよりは
たぶん人も減って落ち着いた感じになっているはずです。
そんなことで謙介の階段のぼりもスタートしました。
ちょっと長くなりそうなので今日はここまでにします。


(今日聴いた音楽 ヨハネス・ブラームス作曲
 交響曲第一番 ハ短調 作品68 ウィーンフィル
 ハーモニー管弦楽団 指揮 カールベーム
 1975年5月ウィーンでの録音
 クラシックの人って、この曲、ブライチって言うんですよね。
 なんか発音嫌だなぁ。経済関係の人が、Bank of America
 のことをバンカメっていうのも嫌だな。だって音が
 汚いんだもん。)

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Comments

金毘羅さんの特別展、とても羨ましいです!
知ったのが12月に入ってからだったので、
年末年始の忙しさにかまけてパスしてしまい
ました。
謙介さんは道中のお話も楽しいですね。
次はいよいよ御本殿でしょうか?
いや、まだ階段だけでもう一話くらいあるの
かも。

Posted by: yasu | 08. 01. 23 at 오후 11:21

----yasuさん
 全然焦らなくて大丈夫ですよー。yasuさんは、鈴鹿を越えて行ったところにも来ますから、そこでごらんになればいいと思います。(笑) とはいえ、門前町って、何だかわくわくさせる力とか街の魅力があることも確かですよね。こんぴらの美術展は、美術展として、また一度、気候のいい時期にお越しください。くれぐれも夏だけは避けましょう。(笑)

Posted by: 謙介 | 08. 01. 23 at 오후 11:27

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