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07. 12. 26

妙心寺・御室(Sentimental Journey その1)

まだ残暑が厳しかった9月のころ
姉からめずらしく電話がかかってきた。
「何? 」
「あんたの病気、今、どういう状態やのん?」

と、訊かれたので、毎週の通院の状況、現在の
ところの身体の調子、主治医の治療方針などに
ついて話をした。
俺がそう話した後で、
「あのなぁ、私の知ってる○○さんが、
よかったら、話してあげるけど、って言ってくれて
んねんけど、あんた、その病院のセンセに一度
診てもろて、今、受けてる治療方針でいいのか
どうか、検討したらどうえ? 」

「それ、いっぺん前にやってんねんで。」
「そやけどあんた、それ、最近の話か? 」
「一昨年のこと。」
「ほら、そんなことやろ、ておもたわ。そんなもん、
前に診てもろてから、結構時間が経ってんねんから
また状態も変わってるかもしれへんやないの。
ここいらで、もういっぺん、きちんと診てもろうときよし。」
ということで、その先生に診ていただくことになり、
がんセンターから検査結果のデータ、
所見などを書いた書類をいただいて、紹介をいただいた
京大病院の先生のところに行った。(前に診ていただいた
先生とは別の先生。もっとも前に診ていただいた先生は、
定年退官になっていて、もう病院にはおいでに
ならなかったけど)

12月14日金曜日に診ていただいて、先生のお話を
伺った結果は
今のところは、謙介が、今、がんセンターで主治医から
受けている治療方針とその検査方法・治療方針で
問題ありませんということだった。(まぁ、実際問題
として、今の治療法と、もうひとつの方法か
とりあえずの方法は2つしかないから、実質的にはどっちを
選ぶか、の問題だけなのだけど。)

まぁせっかく上洛したんやし、ということで
今年後半の俺のテーマ、「いろいろな人にお会いして
話をしたい! 」ということで、今回は
前々から、サイトにリンクもさせていただいて
いるし、よく書き込みをしてくださっているyasuくんに
会いたいなぁ、というメールを送っておいた。 前にも
実は京都に行く機会があって、その時にお会い
できませんか、ってメール送ったことがあったのだけど、
その時は、お互いの都合がつかなくて、、残念なことに
会えずじまいに終わっていたのだった。だから今回は
そのリベンジ、でもある。そしてそして、yasuくんからは、
「その日は空いています。」
といううれしいお返事をいただいてお会いすることに。


で、折角の京都のどこで何を見よう、、って思って
思案していると、大学の時、青年心理学の
授業を受けたN先生から
「うちの寺、12月にライトアップするねんで、機会があったら
見においで。」というメールをもらっていたことを
思い出した。 「今年はまだ紅葉が残ってるで。」とも。

N先生の家は、嵐山の常寂光寺というお寺。
ライトアップ中はこんな感じ。(先生にいただいた写真)

Kenshos_temple

このお寺は、紅葉の名所で大抵のガイドブックに
紅葉の名所って出てくるくらい、嵐山・嵯峨野近辺では
有名なお寺。
結構いろいろな人のブログにも、「紅葉を見に常寂光寺に
いきました」って記事が出てたりしてた。
ただね、このお寺は紅葉だけじゃないんだよ。

もうすぐお正月がくるけど、百人一首なんて家でしたりする? 
あのね、その百人一首なんだけどさ、藤原の定家さんが、
いろいろな歌人が詠んだ歌の中から、選び出して
百人一首を編んだ。
その定家さんの山荘跡に、後世、創建されたお寺が
常寂光寺なんだ。
百人一首ってちゃんと言うときは、「小倉百人一首」って
言うんだけど、その小倉っていうのが、
ほら、この常寂光寺のうしろの小倉山から来た名前。
定家さんね、「名月記」っていう日記を56年間延々と
書いててさ、(もちろん国宝指定)
その中に、小倉山の山荘にこもって、百人一首を編集した、
ってちゃんと記述があるから、それは確かなことだと思う。
そんな定家の小倉山の山荘跡が、この常寂光寺。
ちなみにN先生は、俺が学生だったころは、大学の心理学の
先生をしながら、その一方でこの寺の住職もしてた。(今は
大学はもう退官して住職だけになってるけど。)

そのN先生からのメールを思い出して、そや、嵐山や、
って、思い出した。

今年、ちょっといろんな人のブログ見てて
不思議だったことがあったよ。
ゲイの人のあちこちのブログで紅葉見に京都へ
いきました、ってあったんだけど、行った場所が
みんな清水寺と龍安寺っていうの。あれ、
どうしてなんだろう?


清水さんって、そりゃあ、確かに紅葉、あるけど、
京都の東の方面で、っていうんだったらさ、
高野(たかの)の奥の曼珠院とか、詩仙堂とか。 
それから京阪で終点の出町柳までいってそこから
叡山電車に乗って貴船なんかに行けば、
もっときれいで色のグラディエーションのきれいなものが
見られるのに。

貴船で人が多くて、、って言ったって、清水さんほどは
いないし、、。それに人が多くて嫌、っていうのなら、
八瀬に行く途中の叡山電鉄の三宅八幡の駅降りて
すぐの蓮華寺なんか人も少なくて、紅葉、きれいだ、
って思うけど、、。他にいいところいっぱいあったのになぁ、、。

それとさ、龍安寺は、禅寺だからさ、
紅葉を求めて、っていうことで言えば
大して紅葉なんてない。
紅葉より、使用後のコンドームが落ちてたりしてさぁ。


もうこの季節だから、外庭のほうで、
夜、野外で、あはんうふんいいわいいわもっともっと
なんてやってるカップルはいない、って思うけどね。
え? いるんだよ。世界遺産のお寺で、
夜中に仲良しスキンシップしあうカップルが。

俺の友達が、この龍安寺で
夜警のバイトしてたの。 夜警のバイトの主な任務って
夜中にカップルが来て、あはんうふん、、ってさせないように
見回りをする、っていうのが仕事だったんだから。(笑) まったく。
野暮ったらありゃしない。

友達が夜警のバイトをしてたので、龍安寺は
晩に遊びにしょっちゅう行ってた。夜警のバイト生の部屋
っていうのがあってさ、そこで、話をしながら、
おこたに入って、コーヒー飲んだり
みかん食べたり、ケーキ食べたり、、、と、
すっかりのんびりしておりました。
で、そのまったりこたつに入って話をしてた建物自体は
世界遺産だったりするの。(笑) 

だから龍安寺って言われてすぐに思い浮かぶことって言うと、
俺にとっては石庭じゃなくてさ、
夜、ちょうど今頃だったかなぁ、、。
のんびりとおこたに入って友達と夜中まで議論というか
話をしたこと。
龍安寺に紅葉、、って書いてたら、だからちょっと不思議な
気はするの。どうして龍安寺なの? って。


まぁいいや。 それはともかく。
今回、嵐山も回りましょう、っていう話になったんだけど、
実は京都の人間って、あんまりカップルで嵐山に行くのは
好まない。カップルで嵐山に行くと、そのカップルはダメに
なるよ、っていう「伝説」があるから。
って、前に友達に行ったら、「え? 嵐山? ウソやん、
オレ、植物園って聞いてたで。」
「えーー植物園かぁ、、植物園を追加追加。」
そうしたら別の友達が、「豊国廟も言うてたわ。」
「豊国廟って、(秀吉のお墓だよ。)あんなとこ、わざわざデートで行くか?」
と思ったけど
豊国廟も追加追加。(笑)

まぁ、今回のは特段カップル、というわけでもないし、、
よし、としましょう。

それでyasuくんに
「花園駅で待ち合わせて、妙心寺から御室、鳴滝に
抜けて、そこから嵐電に乗って、嵐山まで行って ライトアップした
嵐山を見て、解散、っていうのどうでしょう。」とプランを
送ってみた。すると「それはとてもいいですね。」
と言ってくださったので、花園駅集合が決定。

待ち合わせは午後3時にJR山陰線の花園駅。
あ、そうそう、こないだ○りとてちんの話から「愛宕山」の
話をしたよね。その、愛宕山の写真も撮ってきたよ。
これがそう。

Atagosan

これはJRの花園駅から西へちょっといった花園黒橋の
高架の上から撮ったもの。こないだ日曜の高校駅伝で
ここもコースだったんだよ。
この写真の手前を南に下りていくと
西京極の競技場。北に行くと福王子の交差点で、
高尾・宇多野・御室方面に別れる。

俺がこの近くに住んでたころは、
この高架からだって、それはそれはきれいに愛宕山を望めたものなんだけど
いまや建物がいろいろ建ってしまって、何だか限られた部分しか
見えなくなってしまって、ちょっと寂しい。

右側の紅葉した木の茂っているのが見えるのが、
双が岡(ならびがおか)。この岡の東の山すそに
吉田兼好さんが住んでて、あの徒然草を書いたんだ。
そらから、真ん中の茶色い建物が双が岡病院。
それでその左手奥に見えているのが、愛宕山。   


3時ちょっと前、花園駅に行ってみるとすでに
yasuくんが来てくださっていて、やぁやぁ
とごあいさつ、ということになった。何せ初対面なうえに
謙介は携帯電話は持たない主義なので、
事前に着ていく服は、、って打ち合わせをしておいたので
すぐに発見できた。

それがお会いしての第一印象なんだけど、yasuくんの服、
それはそれはシックで、、。ジャケットは色を抑えて、
その分、ネクタイは、鮮やかで、、その色のセンスが
もうすごく良かった! さすが、いろいろとお芝居を
観ているからだろうか、そういうセンスが自然に練れてて、
はぁ、さすが、だなぁ、って謙介はただただ感心。


それがね、ひとつ計算が違ったことがあってさ。
俺、花園駅で待ち合わせをしたのは、ここの駅だと
改札口がひとつで、おまけに乗降客が少ないから
間違わないだろう、というもくろみだったのに、当日
なんだか知らないけど、
妙心寺で、どこかの会社のえらいさんの
社葬だかがあって、その帰りの人で、駅はごったがえしていた。
(そんなもん、知らへんがな、っていうところですが。)


花園駅から、まずは新丸太町通り沿いに、妙心寺に
行きたかったのだけど、その社葬の人の流れで、
その道は歩きづらそうだったので、裏道を抜けて、妙心寺に行った。
ちょっと長くなりそうなので、今日はいったんこれで措きます。


(今日聴いた音楽 シューベルト歌曲集 冬の旅から 
  菩提樹  歌 ディートリッヒ・フィッシャー=ディスカウ
  伴奏 ピアノ演奏 ダニエル・バレンボイム 1979年1月 
ベルリンにおける録音)

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Comments

こんばんは。噂の?yasuです。
先日は色々ご案内いただきましてありがとう
ございました。
実はあの後、常寂光寺に行ってきたんですよ。
でも、途中の野宮神社あたりの竹林も常寂光
寺も人が多くて、グッタリ疲れてしまいました。
それに、夜のお寺って不気味ですよね。「仏
様も夜はお休みだろうに、無理やりライトア
ップしなくても」と思ってしまいました。

Posted by: yasu | 07. 12. 27 at 오후 11:41

----yasuくん
 もうちょっと人が少ないと、風情とか情緒とかあると思うのですが、、それと野宮なんて、暗闇だから、うら悲しいとか、伊勢に下った登場人物の思い、とか追体感できそうなのに、ライトでピカピカでは、、ちょっと、、ねぇ。
まったくまったく、仏様も、もういい加減でやめんかい、って思われたことでしょうね。きっと。

Posted by: 謙介 | 07. 12. 28 at 오전 5:41

はじめまして。まさに竜安寺で夜景のバイトをしていました。今、36歳で大学の3年間くらいしていたかな?もしかしたらお会いしたかもしれませんね。

Posted by: | 08. 10. 04 at 오후 8:41

こんにちは
コメント、どうもありがとうございました。懐かしいです。見学のお客さんが帰ってがらーんとした玄関から入って、狭い夜警の控え室のおこたで、友達と話したことを思い出しました。ひょっとしたら??
かもしれませんね。(笑) おかげさまで
あのころのことを思い出させていただくことができました。ありがとうございました。

Posted by: 謙介 | 08. 10. 04 at 오후 8:59

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