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07. 12. 21

After the Game(後編 その9)

「俺…….」もう何も言えなかった。
返事のかわりに、俺はまるでガキみてえに
高垣さんの胸に顔を埋めた。だって、
俺のこんな泣きそうな顔を見られたくなかったから。

「こら、くすぐってえよ。クックックッ。」
含むような笑いをしながら、先輩の返事が
聞こえてきた。

そのまま、俺は高垣さんのよく灼けて、がっしりとした
胸板の先端に飛び出している乳首を舌先でなめた。
「コラコラッ。」 高垣さんがかすれた小さな声で言う。
けれども俺は知らん顔をして、さらに歯を軽く立てる。
今度は何も返事がなかった。


胸からゆっくりと腹へ下ってゆく。腹筋のきれいな
凹凸をなぞるように、俺は軽く舌を這わせていく。
「ああ……..」耐えきれないのか、高垣さんの口許から
声がもれた。 プールの塩素と、部室にしみこんだ
汗の臭いと、高垣さんの体臭がないまぜになって
俺の鼻先で匂う。 さらに俺は身体を下げていく。
高垣さんの身体は、俺と違って、割に毛深かった。 
へその辺りから、濃い繁みがはじまっていて
その根元にひくひくと動いている先輩のペニスが
あった。


俺は舌先でペニスの先っちょをぺろりとなめてみた。
「ああっ! 」今度は低い声で反応があった。
口で軽く挟むようにして、ペニスに刺激をくわえる。
「はっ、ああっ……..」高垣さんはこらえきれずに
仰向けになった。身体の中心から、ぐっ、と伸びた、
っていう感じでペニスがエレクトしてた。 俺は
その先をゆっくりと舌で包みこむみたいに刺激した。
高垣さんはすごく感じているようだった。俺が口を
上下させて、ペニスをリズミカルに刺激すると、
それに反応するみたいに、腰を動かした。 

俺は空いているほうの手で、ちょっと手荒に乳首を
いじってみる。「あっ、ああっ、あ、ああっ、
ダメ。ハ、ハル……」

俺は高垣さんののを口から解放すると、手に
持ちかえた。その時、力を入れたり、抜いたり
しながらしごいてみた。「あっ! イイッ、すっげえ
気持ちいい! 」
その時だ。今度は、高垣さんの手が、ぐっと俺の
ペニスを握ってきた。そのごつごつとした手の動きは、
ぎこちなくてずいぶん手荒だったけど、その刺激は、
一直線に俺を感じさせた。
俺も負けずに高垣さんを握った手の動きをさらに
早くした。

「はあっ、はあっ、あ、あ、あ! 」
高垣さんは短くそう叫ぶと、その鍛えられた褐色の
腹筋の上に白濁した液を撒き散らした。
その時、高垣さんの手が、俺のペニスを大きく引っ張る
みたいにしごいた。その刺激に俺はひとたまりもなかった。
「あ、ダメです。俺、もうあっ、ああっ! 
あ、あ、ああっ、イク、イクッ! 」
俺は身体がバラバラになりそうな気がした。


しばらく、俺と高垣さんは抱きあったまま、じっと
していた。今までの中で、こんなに気持ちよく
感じてしまったことはなかったような気がした。
誰かと抱き合う。やがていろんな刺激があって
それから射精っていうことになりはするの
だろうけど。そういうセックスって、
終わってしまうと、何て言えばいいんだろう。
すっげえ空しさだけが後に残ってた。 だから
金もらえたらいいや、って思って、で、
やった後はさっさと帰る。もうこの繰り返し
だった。だけど、高垣さんとは、全然違ってた。
こんなに気持ちのいいのって、俺ははじめてだった。

                      (つづく)


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