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07. 12. 18

After the Game(後編 その6)

「オ、俺、今、何て言ったらいいのか
分かんないんスけど、水泳やってて
良かった、っていうか、高垣さんに
会えてホント良かったな、
って思います。」
「......そんなこと、面と向かって言われたら、
照れるだろ。何だか冷えてきたし、
シャワー浴びて、上がろうぜ。」

部長はそう言って立ち上がった。 
もう辺りには、人影は見当たらなかった。

部長は、さっさと水着を脱ぐと、シャワーの
コックを回してる。
「ハルも早く来いよ。」
「はい。」 そう俺は答えたけど、やっぱ部長
と一緒、っていうのは、何だか気がひけた。
それにすっげえまずいことに、さっきから俺の
水着の中のものが大きくなってて、
それも見られたくなかった。


やっぱ部長はすごいよな。俺、時々 ポーっと
なって見てたもん。
高校生離れした、っていうかさ、パワフルな
フォームでガンガン泳ぐ、って俺の理想でさ。 
あんなふうに泳げたらいいなぁ、って思ってた。 
だから俺、自分の調子が悪いときでも
高垣さんの泳ぎ見てたら、俺のほうが
元気になれるような気がしたんだ。
不思議なんだけど。 


やっぱ、 一緒に泳げるのがうれし
かったんだと思うし、
がんばろう、っていう気にもなったんだ、
と思うんだ。 
けど、いつの頃からか、分かんないんだけど
俺、気がついたら、部長のこと、目で
追ってたような気がする。
どこかで、ずっと見てたんだ。

「ホラ、いつまでもそんなところに突っ立って
いたらカゼひくぜ。」 部長はそう言って
俺の手を引っぱった。
ちょ、ちょっと、あ、それはまずいっスよ。
俺はよろけてしまい、部長の胸に抱かれる
格好になった。
「スイマセン。」 って言って俺は離れようとした。
あれっ、 背中に回された手に力がこもって、
そうはさせてもらえない。 その時、部長の声が
上から降ってきた。

「ハル、オマエ、時々ボーっとしてねえか? 」
俺はますます顔が上げられなくなってしまった。
「ほら。」
部長の左手が俺の首筋をつかみ、
仰向かせた。
身長差が10センチほどある。 
俺の目の前、それもすぐのところに高垣さんの
眼があった。
じっと俺の眼を見ている。 ああ、俺、どうしたら
いいんだろう。

と、その時、高垣さんが動いた。そして俺の唇に
高垣さんの唇が重なった。 
それは一瞬のことだった。
けれども、俺はもうそれだけで、身体中の血液が
全部一斉に逆流しはじめたような気分だった。

                            (つづく)

年賀状、字をたくさん書くの面倒だったら
こんなのとか。

Ne

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Comments

あっ…!
今頃気づいちゃった、はつはる「子」。
あれー…これじゃ、ファンクラブ失格(笑)。

私も年賀状書かなきゃ…。

Posted by: ヒシ | 07. 12. 23 PM 3:59

----ヒシさん

こんな感じだったら
さっと書けそうじゃないですか?
隷書体なんて、さささです。(笑)
いかがでしょう?

Posted by: 謙介 | 07. 12. 23 PM 5:21

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