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07. 11. 05

赤福の中華

本日のタイトルは「赤福の中華」としてみた。
ひっかけでもなんでもなくて
赤福が経営してる中華料理屋がある。
ベタなそのままの話。
直球勝負!(笑)

三重は津市の桜橋というところに、津のサテ○があってね、
そのサテ○の駐車場に入って、右(南がわ)に
陶○っていうちょっとこじゃれた中華のお店が
あるのがそれ。その中華屋さん、ほかに、
伊勢市にもあるんだそうな。
このお店は併設でイタリアンレストランもある。
だから赤福のイタリアン、っていうのもあり、なんだよ。
赤福のパスタ、とか。赤福のピザとか。 

大抵の人は、赤福って言うとあのあんこのお餅を売ってる
老舗お菓子屋って捉えてると思うけど、こんなふうに
中華料理のお店も持ってるし、イタリアンのお店も
持ってる。ガソリンスタンドだってやってる。それから松阪もめん
の店とか。結構多角化経営してる会社なんだ。
多分伊勢神宮に参詣に行った人なら
もうほとんどの人が行くだろう、「おかげ横丁」
だって、赤福が作ったようなものだし、、。
結構手広くいろいろなことをやってる。


赤福の経営多角化、っていうことの背景には、俺はやっぱり、
赤福が「伊勢」にある、っていうことがあるかもしれない、って思う。
伊勢の北は、松阪。(まつさか、とにごらないで
読んでね。まつざかではありません。)松阪といえば松阪商人。
商売上手な土地柄だもん。赤福だって当然そういう
伊勢商人・松阪商人の衣鉢は継いでいる(はず。)

俺がこんなふうに赤福の中華って書くと、「?」って
思った人が多いのは、あの会社って、そういう経営
のことについては、ほとんど情報開示ってほとんど
してきていなかった、っていう背景もあると思う。
おにぎりせんべいのマス○も赤福の子会社。
これは、結構知ってる人もいたかもしれない。
この問題が出る前までは、まことしやかに
赤福の売れ残りのもちは、スライスされておにぎりせんべいの
材料になる、なんていわれてたけど、、。
実際は、そんなことしないでもう一度使ってたんだね。

今回の事件が起こるまえから赤福のサイトを、俺、よく見てた
んだけどさ。関連企業の名前くらいはあったけど
企業の説明ってほとんどなかった。年商がいくらで
営業所がどこどこにあって、なんて普通の企業の
サイトなら書いていそうな情報でしょ。そういうのが
全くなかった。そういうふうに企業の情報について
詳しいことはあまり書いていなかった。


今、何かと中部圏が元気だ、という話をよく聞くよね。
日本のほかの地方は不景気、って言ってるのに、
首都圏と中部圏、特に中部圏の伸びがすごい、という。
それは長年の商売でがんばってきた結果が今の
好況をもたらしているのだろう、と思う。


三重の四日市からは岡田屋ができたし。
岡田屋、って何それ、っていうようなものだけど
今の言い方で言えば、イオ○ね。
うちじゃいまだにイオ○なんていわずに「オカダヤ」
って言ってるけど。(三重のある年齢から上の人は
イオ○とかジャス○なんて言うより、大抵オカダヤだって。
津にいる友達夫婦がそう教えてくれた。)
イオ○だってトヨ○自動車。
みんなこの三重とか愛知あたりから出てる。

滋賀から山ひとつ越えたら三重でしょ。
三重から川を越えたら愛知だもの。この辺って、
商売ということについては結構シビアな
土地柄だもんね。滋賀は近江商人。伊勢は
松阪商人。

今回の赤福のこと、俺ね、なぜこういうことが起きたかの
そもそもの理由は、最初に言った「松阪商人」の意志
が底にあるかもしれないな、って思ってるんだ。

昔からこうした商人の人たちに共通していた
考え方は、「始末をする」ということだった。
「始末」 といっても後片付けではない。質素倹約を
すること。浪費をしない、という意味。
極力無駄を作らない。それこそ、「もったいない」から。
この質素倹約で浪費をしない、が、車作りになったとき
あの「カンバン方式」ということになったんだと思う。
だって、カンバン方式の第一の特徴って、部品のストックを
置かない、ことでしょ。無駄に部品を先取りして買わない。
必要な分だけ必要な量を部品納入会社から持って
こさせる。在庫は最小限に抑える。

倹約をする。節約をする。そうした車の作り方な
わけでしょ。 俺ね、カンバン方式の車の作り方の本を
読んだとき、俺、あ、なんだ「始末をする」という
伊勢商人の商売訓をそのまま車の作り方に応用した、
っていうことじゃないか、って思った。
そしてその「始末をする」のを実践した
会社が赤福だったんじゃないか、って思うんだよ。

だから、社長が記者会見の席で「返品がもったいない」って言ってた
でしょ。あれは俺、本音だと思う。前の社長も一個売るより
返品を少なくしろと言ってたらしいけど、これは、要するに

返品→処分するもの→無駄なわけで、

その無駄を少なくしろ、
ということでしょ。 「もったいない」から倹約しろ、と。
それに加えて、こういう古い地方の会社って
当主、っていうのか、オーナー一族の力が
強いから、客観的に意見を言うなんてことも
できず、仮によくないことであっても、
それが正義だ、みたいなことで、ずーっと
慣習になって続けられたんだろうね。
ホント掃いて捨てるくらいありがちな話だけど。

赤福も、多分最初は伊勢神宮の参詣の人だけを相手に
もちを売ってて、それで売り切れたら、おしまい、か、精々
翌日には前日作った分がはけて、、、くらいだったんだろう。
それが、やれ新幹線だ、近鉄特急だ、って言って旅のスタイルが
変わってしまった。 そういうことで以前なら神宮参道でだけ
売ってた赤福が今や大阪駅にだって、名古屋駅にだって
京都駅にだってあるようになってしまった。近畿圏中部圏の主要駅
のキオスクで見るようになっちゃったもんね。

それから式年遷宮なんかの伊勢神宮の
大きな祭りに、対応して売るように、製造ラインがどんどん拡大して
いったのだろう、と思う。しかし、そうなると売れる量も半端じゃ
なかっただろうけど、返品の量だって半端じゃなく帰ってきただろう。
そうなったとき、出たんだよ。当主から「倹約しなくちゃ」という考えが。
で、もったいないから再利用して使っちゃった。そうしたら、無駄が
少なくなる。儲けが増える。

多分ね、赤福の社長の頭の中には、「食品を扱っている会社」
っていう意識より、「無駄なもったいないことは極力避けなければ
ならない。」という意識のほうが強かったんだろう。
もったいないからもう一度使う。
損はしたくない。
「誰も言わなきゃ、ばれないだろう。」とか。
食の安全なんて、、ご当主さんの頭の中には
あんまりなかったんじゃないか。ひょっとしたら
すっぽりと欠落していたかもしれない。

食の安全、っていうことについては
このブログの文章、前から読んでくださって
いる方々にとっては、「ああ、また謙介がなにやら
言い出した。」なんていうようなものだと思うけど。(笑)
今までいろんなことを取り上げてきたよね。
みかんを薬品処理して作るジュース。
ホテルの料理なんて今やほとんどレトルトで
厨房でなんか料理はろくに作っちゃいない。
回転寿司は冷凍食品の解凍もの。
添加物の話などなと。

こんな日常だから、食べ物の表示は表示として、
「ああ、こんなこと書いてはあるけどねぇ、、」と、
そういうことも知っていて、適当な距離を措く
ということしか方法はないなぁ、という話もした。

スーパーの鮮魚売り場でも、前日に売れ残った
お刺身を、もう一度詰め替えなおして翌日売る
なんてよくやってるものね。仮に今日詰め替え直しを
したらそこで加工がなされたことになるから、
加工日は今日の日付になる。新鮮新鮮(笑)
まぁその程度のことは、別に赤福でなくったって
どこのスーパーでもやってる、っていう話を聞く。


赤福が、今までずっとこういう偽装をやってきたのは、
「みんなその程度のことは、どこだってやってるもん」って思って、
そういうことに対して製造者の意識が全然なかった
ということでしょ。 だから多分、赤福の社長ってずっと
思ってるんじゃないかなぁ。 「なんでよりによって
ウチだけが批判の的にされなきゃなんないんだ。」って。

たとえば京都には何軒か有名な漬物屋がある。
その中の何軒かなんて、ビルで営業
しているところさえある。
あれ見てさ、みんななんとも思わない?
俺ね、すごく変だ、って思うんだ。
だって普通さ、店主が納得して、目の届く範囲で
作った分だけ売るなんていう良心的な商売やってたら、
作る量なんて限られるじゃないか。
そんな経営だったら、家族が食べていくのだけが
やっとだろ? 
それがビルだもん。(笑) まともな商売していたら
ああは儲からないと思うよ。 儲かるはずなんてないもの。
じゃあなんでビルなんか建つのさ。

赤福は食べ物商売だから
その年の気候とか、人の流れとか
もうほんのちょっとしたことで販売量に大きく影響が出る。
そこでその返品されたものを「もったいない」って倹約して
もう一度使った。なんたって倹約は商売の美徳だし、それに
「あんなこと、どこの会社もやって
るんやし、大丈夫」って思って長年続けてきた。

昔なら「あまってるんさ。そうしたら
今日の分で出そうに。」で大丈夫だったかもしれない。
けど、もうそんなことをして「笑って済ませられる」
時代でもないしねぇ、、。
そうした部分を見誤っていた上に、赤福の後の対応も
まずかった。
そういうことで、この赤福問題は大きく
なっていったんじゃないかなぁ、って思う。


今回は白い恋人と赤福(あれまぁ、紅白ですね  笑)
にターゲットが向けられて、散々言われることになった。
だけど実際こういうことって、
実際は表に出ないだけで、この程度の偽装をしているところ
なんてたぶん山ほどあるだろう。
食品偽装でも補助金の不正流用も談合も天下りも
汚職も絶対なくなったりはしないだろうけど、、。

そういう山ほどある、今、偽装をやってる会社が
今回の一連の追及のされ方を見て
「ちょっとまずいなぁ。」と思って、多少はまともな
方向にするのか、それともより巧妙に隠そうとするのか、
それは分からないけど、まぁ願わくば、多少の抑止力
にはなって欲しいけど、、。(希望的思いをこめて)


赤福の問題見てて、そんなことを思ったりしていた。

今日は月曜日なので
がんセンターに行く。
やっぱり白血球が、、上がってくれない。
(それでもひところよりはマシには
なったけど。) 落胆もせず、気長に
やっていこうという気持ちを新たに持って
病院を後にした。


(昨日歌った音楽 ベートーヴェン作曲 交響曲第9番
 合唱つき 指揮飯森泰次郎 演奏関○フィルハーモニー
 管弦楽団  今年もお役を果たしてきました。 明日
 この話は書こうと思います。)


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Comments

 思うんですけど,いっそ期限を決めて,その間にJAS法やその他食品関連法に抵触するようなことをしていたところを自己申告&改善させればどうかと。
 その期限内にきちんと公表・対処したところは不問。その代わり,期限後にバレた場合は無期限営業停止などの厳罰を科すんです。

 たぶん,謙介さんの書かれたとおり,規模が拡大したのと倹約の精神が裏目に出た例がけっこうあるんでしょうね,食の不祥事。


 ところで,パートは,まさかカウンターテノールでソプラノだったとか???(莫迦)

Posted by: Ikuno Hiroshi | 07. 11. 05 at 오후 11:31

----Ikuno Hiroshi さん
 「もったいない」って、言って2度、3度と
使いまわし、したところ、結構あるように思います。お話の方法、一番 現実的ですね。
 謙介のパートはバスです。が、歌ったのがベートーヴェンの第九なので、バスとか言っても、とてつもなく音程の高い部分があったりするじゃないですか。ですから、結果的に、カウンターテノールみたいな箇所もあったのでは、ないかと、、。(笑) 原さんの「大正天皇」今度読まれるのですね。読後は、感想を是非お聞かせください。

Posted by: 謙介 | 07. 11. 05 at 오후 11:51

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