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07. 08. 01

田舎は怒っている

まずお詫びと言い訳をさせてください。
ごめんなさい。今日はホントは朗読会(その3)だったのだけど
(乞うご期待なんて言いましたし。)
実は今回の選挙で、ずっと思ってたことがあったので
あんまりこの話が遅くなったら、「十日の菊」どころの
話ではなくなるので、まだ多少なりとも鮮度のあるうちに、と思って
この話にしました。ご了承ください。


今度の選挙結果、与党の惨敗というのは
もうなるべくしてなった、という気がする。
新聞を見ていたら、四国とか中国地方のことを
よく保守王国だ、って書いてあるけど、それは書いた記者が
不勉強なだけじゃないかなぁって思う。
以前は保守が強かったのかもしれないけど
もうここ最近はとっくにそういう保守が強い、なんて
いうことにはなっていなかったのではないか。
確かに選挙結果としては、保守系の候補が当選していたの事実だ。
だけど、そういう保守系候補が当選していたから表面上は、確かに
そう取られても仕方のない面はあったかもしれない。

実際のところをはっきり書いてしまうと、
対立候補の野党系の候補が、もう全然お話にならないくらい
ひどいものだったからだ。立候補した二人を見比べて
どちらに投票しましょうかねぇ、と品定めしたときに
まだしも、与党系というのか、保守系の候補のほうが
まし、と思われたから、仕方なく、そっちに入れていた、
というだけのことだった。
政策の現実性とか、演説のときにどれくらい自分の言葉で
語ろうとしているか、そういうのを比べてみたら、今までの
野党の候補は、正直言って、ダメだった。

だからそれが証拠に、そんな不毛な選択しか出来ないのでは
どうしようもない、という意識が働いて、投票率がどんどん下がっていた。
棄権するのはいけないことではあるけれど、
「あの候補者と、この候補者ではねぇ、、」
どうせ保守系のほうがマシだから、放っておいてもこっちが通るやろ。
やれやれ、という気持ちが 選挙に行ってもなぁ、、というあきらめの
投票行動になって出ていた、ということだと思う。


今回の選挙で一人区で自民党の落選ぶりがひどかった、ということだけど、
実際田舎じゃもうずいぶん前からみんな怒っていたのだ。
いつからって、小泉さんが首相をしていた時から。
小泉さんがすすめたあの構造改革とやらで、地方は切り捨てられた。
財源は渡さないくせに面倒な権限ばかり押し付けられて、
もっと手間とお金だけはかかるのに、どうぞご自由に、と
言われた。
地方が何か新しいことをできるような財源は渡さないでいて、
好きにやれ、って言われてなにができるのか。
加えて、田舎は人口が少ない。少ない中で
権限を委譲されたら仕事量は増える。
今まであったサービスが「お金がない」と言われてどんどん
カットされた。
それが地方から見た小泉改革の正体だった。
だから、小泉さんが首相になって以来、
地方は極端に疲弊してしまった。
それまではある程度ひどいけど、、、っていうくらいだったのが、
もう壊滅的なことになっていた。

それで、みんな地方をバカにしやがって、、って思っていた。
そういうところに安倍さんが首相になって、
年金問題がクローズアップされた。すでにみんな小泉さんの地方切捨てで
ものすごくカッカカッカしていたところに、火のついたマッチが投げ込まれた。
「いい加減にせえよ。なめとんかコラ。」
その「怒りの」結果が、ああいうことになったのだ、と思う。


だから最初に「もうなるべくしてなった」と最初に書いたのだ。
それをマスコミは「格差社会」っていうふうに言ってるけど、
地方にいて感じるのは、「まず、自分たちの今の生活が
安心できて、安定できることを望んでいる」ということであって
他と比べて、自分の生活がどうの、こうの、じゃない。
(多少はそれもあるかもしれないけど)
だから「地方の格差社会に対する不満」という言い方は
ちょっと違っているんじゃないか。こないだも言ったように
マスコミの世論調査なんて、マスコミの思ってる言葉を
選択させるアンケートでしかないから、そりゃ、マスコミの
思ってる言葉の通りの結果しか出てこないだろう。
そんな結果から、マスコミが現実をきちんと見ないで
勝手に総括したがっているだけなんじゃないか
って俺は思う。


この選挙中、安倍さんも小沢さんも何度も応援演説で田舎に何度も来たけれど、
その演説を聴いている人の反応を聞いたり見たりしていても、
こちらにいる人間は、みんな結構辛辣だった。
「選挙のときだけ、ほんの数分田舎に来て、口先だけで
うまいことを言ったって、一体地方の何が分かるというんだ。
それに上から演説して、あれこれ言うばかりじゃないか。
まず、どういうことで困っているか、こちらの意見を聞くのが先のことだろう。
あーあ、どっちも(自民党も民主党も)ダメだ。」という意見を多く聞いた。 


どっちもダメなんだったら、とにかく変わってくれたほうがいい。そういうふうに思った。
みんなは静かに怒っていた。そう、静かに怒っていた。
カッカと表面的に怒るというより、もっと深いところで、
みんなずっと腹に据えかねるような怒りを抱え続けていた。


そして投票となったとき、与党系の候補者と、野党系の候補者とを
見比べたら、今回は、野党系の候補者が与党系に比べて、まだ
少しはマシだな、と思ったから、みんな野党系に入れた。
今回は少しはマシな候補者を、野党が立てたからだ、と思う。
そういうわけで今回の選挙は投票率も上がった。
亥年のジンクスなんて関係ない。
選挙に行って、少しは投票し甲斐のある候補者が居たからだ、と思う。


逆に言えば、それくらい今度のこの辺の与党系の候補者は
一票を入れようか、なんていう気持ちが起こらないような顔ぶれだった。
まだ野党系の候補者のほうがマシなほうか? 
そんな選択の結果が、ああいうことになったのだと思う。


その怒りの表現があの猛烈な力だったのだろう。
しかるべくしてそうなった、ということだ。
それくらい田舎は怒っているのだ。


小泉さんは「自民党をぶっ壊す」と言っていたし
安倍さんは「戦後レジームからの脱却」と言っていたけど、
田舎においては、そうした今まで綿々と続いてきた
農村=自民党系の議員という図式が軒並み変わってしまって
自民党の組織もガタガタにぶっ壊れてしまったようだし、おっしゃるとおり
すっかり「戦後レジームからの脱却ができてしまいました」 が、何か? (笑)

まぁご当人たちの思っていたのとは全然違う方向での「脱却」ということには
なりましたが、皮肉にも、ある意味でそういうおっしゃってた
ことが叶ってしまった。


田舎から見たら、今回の選挙はそういうことだった、と思う。

この次を、どうするのか。 
田舎の人たちはみんな、そこを厳しい目で見ている。


エアコン。一応来てはもらったのだけど、
来るときにすでに業者さんから、「古いからねぇ、、」という話は
あったのだけど、見てもらって、やっぱりダメでした。
もう寿命だそうです。
業者さんが帰って、すぐに電器屋さんに走って新しいのを
決めてきた。だけど明日あさっては台風が来そうなので
取り付けは土曜になった。
やれやれ。物入りなことでございますよ。(笑)

(今日聴いた音楽 阿川泰子 スキン・ドゥ・レ・レ 
 アルバムSunglow から 音源はLPレコード)


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Comments

僕は今回は、一度ほんとうにぶっつぶれればいいと思い、与党にはぜったい入れないと決め、野党に貧者の一灯入れました。
与党、ほんとうに国民を馬鹿にしてますね…いったい、誰のための政治なんでしょうって感じです。
今も、なんやかんやと日本の政治の舵取りのニュースでやっていますが、目が離せませんね…。

Posted by: holly | 07. 08. 02 at 오전 8:05

----hollyさん
本当におっしゃるとおりです。地方は、もうみんな小泉さんの時からのあのやり方で、もう疲弊しきっていましたもの。壊滅的と言っていいかもしれません。まず、人間の暮らし、なんて全く思慮の外ですよね。まず「財布」です。そのやり方に対する反対がこんなふうな結果で出たんだと思いますね。

Posted by: 謙介 | 07. 08. 02 at 오후 4:28

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