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07. 08. 02

朗読会(その3)

再び元に戻って、朗読会の日の記録の続きです。


朗読会が終わったのが、午後4時半。
そこを出て、うーん。多分閉まってるだろうな、と
思いながら、せっかくここまで来たしなぁ、と
思って、善通寺まで行った。


善通寺というのは、四国八十八カ所の札所の第七十五番の札所。

http://www.zentsuji.com/

そんな四国八十八ヶ所のお寺の中でも
一番大きなお寺。そりゃそうです。空海の生まれた
場所の寺だからね。ちなみに善通寺の「善通」という名前は
空海のお父さんの名前から取った。


Zentsuji2


善通寺はさすがに大きなお寺なので、お寺自体が大きく二つの場所に
分かれている。一つは西側の空海の生まれた、とされる
御影堂を中心とした寺域。
さらにもうひとつは、東側の、本堂とか、五重塔を中心とした
寺域と。

上の写真は、その西側の御影堂に向かう参道の写真。
一番奥の突き当たりに御影堂があるのだけど、
もう時間が遅かったから、お堂は閉まっている。

ここはやはり八十八カ所の札所の中でも別格のお寺
(総本山でもあるし)だから、札所めぐりのお遍路さんは
もちろんのこと、善通寺だけの参拝で来られる人も多い。
ちなみに善通寺の南隣が、こんぴらさんのある琴平町なので
この二つの寺社は「セット」で参拝する(笑)人も多いらしい。

この御影堂の地下には、戒壇めぐりの洞窟があるんだ。
階段を下に下りていくと、もう真っ暗で何も見えない。
ただ、左手で壁をずっと伝って歩いていく。
小さい子どもなんて、真っ暗だから、階段を下りた瞬間に
もう泣き叫んで、帰る帰る!ってだだをこねている。

大人はさすがに恐いとは言えないんだけど、
でも、明かりがない漆黒の闇、というものが
これほど不安にさせるのか、ということは感じる。

そうして、しばらくその真っ暗の洞窟の中を歩いていくと
ようやっと遠くにゆらゆらとしたろうそくの炎が見えてくる。
はぁ、、とため息。
その場所が空海の生まれた、とされている場所とのこと。
そうして、また、漆黒の闇の中を手探りで
出口に向かう。 
時間にしたら、そう長いものではないのだけど、
それでも、このおまいりは、出口から出た後の
気持ちが、ちょっと違う感じがする。
ある人は、母親の母胎から、産道を通って、この世に
生まれてくるさまを、体験できるようになっている、と
言った。 


実のことを言うと、空海 弘法大師の生まれた、と
される場所は、この善通寺ともうひとつ
隣町の多度津町の海岸寺というお寺もそうだ、
ということになっている。
宗教民俗学をやってた恩師に、これはどう解釈したら
ええんですか? と伺ったら、「海岸寺が善通寺の奥の院、
ということやね。だから別々ではなくて、同じ伝承を持ってる、
ということだろうね。」とのことだった。


車で行くと、お寺の中で一番奥まった御影堂の、さらにその奥に駐車場が
あるので、お参り、というのは、まず、御影堂の前は通るけど、
先に、東の端までいったん行って、本堂をお参りして、それから
再び、御影堂のほうにとって返す、という参拝になる。
本堂もこの日は閉まっていたので、五重塔を写真におさめた。
ちょっと前まで、この五重塔は傷みが激しくて、修理をしていた。
その竣工記念で、ちょっと前にこの五重塔の一般公開が
あったらしい。うちのオヤジとオフクロは行ったのだけど
俺は、入院していたり、体調があまりよくない時期だったので、
行けなかった。


Zentsuji1


もう、お堂の開いている時間を過ぎていたので、お寺も、お遍路さんとか、
県外からの参拝客の姿は見えなくて、もっぱら犬の散歩に
来ている人とか、ベビーカーを押しているお母さん、
部活帰りの中学生がワァワァいいながら帰っていく、
という地元の人だけの空間になっていた。

とはいえ、折角来ることができたので、「南無大師遍照金剛」と唱えて
お参りをさせていただいた。

お寺も閉まっていたし、そういうことなので、お寺の周囲の土産物店も
閉めていた。がらんとした、駐車場に戻って、再び車を走らせて帰路についた。

            ×        ×         ×


ここからは8月2日のことを。
朝、起きて窓の外を見ると、なんと外はいいお天気。
晴れ。 あまりの天気の良さに、台風、ホントに来るの?
なんて思ってしまう。
弁当を作って、仕事場へ。
まだまだいい天気。
それが急に変わり始めたのは、朝の10時くらいかな。
南のほうから黒い雲が、すごい勢いでこちらに来たかと思うと
みるみる雨が降りはじめて。
それとともに風がビュービュー吹いて。
あ、これは台風が来るな、と思った。
午後2時過ぎ、総務から、「JRが止まりました。」との連絡。
JRが止まっても、片付けないといけない仕事が山のように
あるので、結局いつもどおり、6時前まで仕事をして帰る。
帰りは、何だか10分おきくらいに天候が変わった。
急に雨風が激しい場所があったか、と思うと、
急に雨が止む場所もあったり、またざざ降りのところもあったり。
徳島の方言で「雨が降っている。」という言い方をするのに
「雨がじょぼじょぼ 降じょんじょ。」っていうのがあったなぁ、、。
などと思い出したり。(笑)

何とか無事に帰ってきました。
今は台風「うさぎ」ちゃん、宮崎辺りとか。
大きな被害がなければいいのだけど。

(今日聴いた音楽 ドシャブリ 平井堅 1996年)

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Comments

きょうぶらぶらと京都山科の醍醐寺に行って「金堂」とそこにあった五重塔を拝観してきました。神聖な場所なのかもしれないけど、ほけって見ていました。京都は住んでる場所から近いのにそんなにお寺とか観光する機会ってないんですよね。
あと夏だから妙にテンション上がってアクティブになっているせいで、来週の金曜日に四国にうどんを食べに行く計画を立てました。うどんとお寺とあと海と。車でぶらっと無計画で車中一泊して土曜日には帰ってこようかと。
四国って渋滞多いのかなぁ。

Posted by: 桜庭 | 07. 08. 04 PM 7:19

----桜庭さん
渋滞、ということで言えば、四国内では、そう大した渋滞予測はないようですね。渋滞予測で見ても、明石あたりの四国に渡るジャンクションでの渋滞があるようです。ただ、毎年あることなんですが、この時期、四国外の人がどーっと来て、しかも慣れていない道を走るから、突発的な事故が起こって、それが原因で大渋滞、ということはあるかもしれません。でも、こればかりは予測できないですしね。(笑) うどん屋さんは、10日の金曜なら、まだ一般の会社が仕事しているから店も開けていると思います。
 土日は会社や役所が閉まるから、うどん屋のおいしいところも休み、っていうところが多いです。土曜はそれでもまだ開いてますが、日曜はもうダメですね。うどん屋は、香川の中でも、善通寺市周辺とか、まんのう町あたりがおいしい店も多いと思います。その辺で探してみられたら、如何でしょう。聞いてくだされば、またご相談にも乗れると思いますが。思い出に残る旅になるといいですね。

Posted by: 謙介 | 07. 08. 04 PM 10:56

ありがとうございます。
まだ何も調べられてないので、また質問させてもらうかもなのでよろしくお願いいたします!

Posted by: 桜庭 | 07. 08. 07 PM 12:59

----桜庭さん
 どうぞどうぞ。何かあったら、またおっしゃってくださいね。お天気は、今週も後半になると、四国地方はお天気が安定してきます、とのことでした。安定は雨の心配はいらないんですが、暑い、ということでもあります。どうぞ道中お気をつけておこしください。

Posted by: 謙介 | 07. 08. 07 PM 7:26

昭文社まっぷるマガジンの「四国」を買ってきました。
それを眺めてたんですが思ってたより四国ってなんかいっぱいあるんですね!なんだったら四国一周しちゃおうかしら?なんて思ってたのに、車中一泊だけじゃもったいなかもなんて考えてます。
暑いのはぜんぜん大丈夫なので問題なしです。着替えを多めに用意してタオルを常備でぶらり楽しんでこようと思います。

香川行くならこれは押さえとけってうどんやがあれば教えてください!!
うどん屋一件押さえとけばもうそれだけで安心ですから。あとは目に入ったうどん屋をはしごして適当にすごそうかなぁと思ってます。あんまり計画立ててしまったらそのほうが大変かも。満喫してしまえば延長してもいいし。ガイドマップ見てもうなんかすでにテンション上がりまくりですよ。ちょっと四国あなどってました。

Posted by: 桜庭 | 07. 08. 07 PM 9:10

----桜庭さん
もうねぇ、古事記にさえ、四国は、身はひとつだけど、面が四つあって、それぞれ国に分かれていてそれぞれの国柄というのか、個性がある、と思われていたんだと思います。古代からそうみたいですよ。うどんのお店、何せ香川県の中に890軒くらいあるので、一軒というのは非常に難しいというか、無理です。メールでお知らせをしましたが、高松市内だったら、「竹清」が好きです。西だったら、みなさんは「田村」とか「山越」、「中村」というのですが、、長田in香の香というお店を挙げてみました。それぞれ詳しいことはメールで書きましたので、またご参考にしてくださるとありがたいです。さらに質問があれば、どうぞまたおっしゃってくださいね。それでは楽しい思い出深い旅になりますように。

Posted by: 謙介 | 07. 08. 07 PM 11:58

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