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07. 06. 25

ナマグサ・ボウズ

Ogeijyutsu

昨日、大学の時、かな書道の研究室で一緒だった友達から、
「来年は、われわれの展覧会するから、ちゃんと作品を出すように。」
という[ご厳命メール]が正式に来た。
そういえば、前に電話があって、来年は書いてね、と言われていたような、、。

とりあえず奈良の彼の家に電話をする。
「俺、病人やし、先のことなんて分からへんやないか。」
と電話で言うと、


「そやから、こないにはよから言うてんねん。 
鬼の笑うような来年のことを、今、言うてんねんから、
もう今から準備をして、さっさと作品作っときや。締め切り間際になって
努力してみたけど、、時間がなくて、でけへんかったわ、なんて言う繰言は、
受付へんからな。」
と、おそろしげなことを、笑いながら言われてしまった。
もうねぇ、付き合いが長いと、こちらの手は大抵
読まれてしまっているものねぇ。


それから、あのころ大学の書道の研究室にいた
連中のその後の消息をひとしきり。


○○は、今年の日展で十年連続入ってたわ。

△△は、まじめに書いてんの?

ふん。去年の毎日展(毎日書道展)には出してたで。
あ、そうそう。○島センセイのうならはってん。


あ、うん国文科の会報で見たわ。「○島名誉教授ご逝去のお知らせ」とかあって。
歳見たら、85やってねぇ。


せやけど、あの○島センセイより、○島さんのおっしょさんだった
○上センセイのほうが長生きしはったわ。何せ、のうならはったん、
98やったもん。

まぁ、どちらにしろ98に85だもの、まったくもってご長命。
大慶かつ、恐悦至極なことでございます。(笑)

でもホント長生きやね。と俺が感心したように言ったら、


そりゃ、謙介さ、あの人たちは食い物が違うのよ、と。

いえてるいえてる。大体が、「ヒトを食い物にして」生きてきはってんやもん。
そら長生きもするで。
そやけど○島センセイ、あの人、僧籍持ってはったよね。

うん。○徳寺の僧籍持ってはった。


せやけど禅宗のぼんさんのくせに、髪は長髪にするわ、
白と黒の大柄の千鳥格子の派手なジャケット着てたりするわ
おまけに牛肉は食うわ、結婚はするわ、息子は作るわ。
そんなことでええのんか。 まったく。


何か謙介個人的な恨みがこもっているような、、。

え? 別にぃ。  フン。
漢字なんて、、草書なんて、、ぶつぶつ。
(ちなみにその○島センセイは、漢字の草書の指導教官だった。
センセイと謙介はとっても相性が悪か、、えへん。)


そんなら謙介くん。キミは草書で作品仕上げるか?

ぼけー。ひらがな決まってるやんか。かなの作品書くわ。

はいはい。だけど作品はちゃんと書いて出してね。

ええええ、態度ほりゅー。

あかん。俺はちゃんと言うたし。もう知らんとは言わさへんからな。

へいへいわかりました。


 
最近は、体調もあってなかなか上洛できないのだけど。
京都に行くと、どうしても本屋とか書道用品のお店とか
お茶の葉を買いに、ということで寺町通りに行くことになる。

冒頭に掲げた写真、京都に住んでいる人なら、
おそらく必ず一度は見たことはあるんじゃないだろうか。
その寺町三条角の肉屋さんにかかっている看板。

実はこの看板を書いたのが、その○島センセイなんだ。
○島センセイが書いたことは、後で確かめたけど、
ぱっ、と見て、落款なんて見ることなんてしないでも、
あ、○島センセイの字だなぁ、っていうことは、
センセイの字を身近でいつも見ていた自分には、すぐに分かった。


どういう経緯でその看板書きが○島センセイのところに
行ったのかは知らない。
だけど、すばらしいお肉をいっぱいもらいました、って。
ぼんさんなのに、、まったく、ねぇ、。(笑)
食えんナマグサ・ボウズやわ。


この看板の字、
たぶん筆の運びから見て、使った筆は羊の毛のように思う。


センセイは、俺の書いた字を見て、ストレートに「へたくそやな。」と
いつも言った。俺は俺で、「なんだあんなくねくねとした線の
字なんて嫌、」とか、、。(笑)


あのころ。
書道のある日は、1時間くらい前に教室に行って、
墨をすって準備をしていた。
それでも若いというのは集中力がすごくあって、
一日、朝から晩まで字を書いていても、全然
嫌だとかめんどうくさい、って思うことはなかったなぁ、、、
今はさて、集中が、一体何分くらい続くだろう。(笑)


学外展覧会を岡崎の京都市美術館でした時のこと。
表具屋さんに持っていって、好きな額縁のシートの色を
一生懸命予算の中から考えて選んだ、ということ。

気がつくと字を熱心に書いていた時のことを
あれこれと思い出していた。

そんなこんなで再び現実に戻る自分。

友達との話は、久しぶりにあのころの場面を俺の頭の中に
いくつか蘇らせてくれた。


○島センセイ、
ナマグサ・ボウズだったし、センセイとの相性も決してよくなくて
ホント、やだなぁ、あのセンセイ、、って思ったことは
多々あったけど、
今日のところは、素直に感謝(笑)かな。


月曜なので、がんセンターに行く。
今日は検査項目が多いので、ちょっと早めに病院に来てね、
ということで、3時に病院に。
で、診察券を玄関の機械に通して検査室に行く。
「ちょーっと時間がかかるんよ。」と検査室のおばちゃん検査技師さんに
言われる。今日は病棟の検査が多かったらしく
まだ自分の番までに相当の人がいることが判明。
あせらず気長に待つことに。
とはいえ、検査のために朝ちょっと軽くパンを食べただけで
後は何も食べていないので、おなかはすいていたのだけど。
でも、仕方がない。


病気になって、一番変わったのは
「仕方がないから気長に待つしかない。」という姿勢ができたこと。
俺の病気は、節制しても、病状に大した変化はないらしい。
かといって、無茶をしたら当然だめだけど。
なので、自然に任せるという態度がすこしずつ身についていった
ように思う。
結局、検査が終わって、主治医の診察があって、帰ったら
7時を過ぎていた。 
何だか検査疲れをしてしまった。(笑)
それから、冷凍しておいた散らし寿司をレンジであたためて、
おぼろ昆布と湯葉と麩でいんちきお吸い物を作る。
10分かからずにご飯の準備が完了。
デザートは、いただいたすもも。
検査の結果は来週には分かります、とのこと。
はてさて。いかが相成りますことやら。


帰りに車の中で思ったこと。
きゅうり味のコーラが出て、実は先日「官能検査」(笑)をした。
で、ぼーっと考えていたのだけど、
きゅうりは韓国語で「オイ」
とすると、きゅうり味のコーラって「オイコラ」でいいのでしょうか。
ちゃんちゃん。

(今日聴いた音楽 イパネマの娘 ギター演奏 大萩康司
 アルバム Cielo から)

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おげいじゅつ」カテゴリの記事

Comments

ご無沙汰しております。
そのすき焼き屋、女将や仲居さんが全部味付けしてくれるんですよね。お給仕つきのすき焼き、ちょっとあこがれです。
そのすき焼き屋の近所に「女優 山本富士子邸跡」って石碑があるんですよ。お富士さん、あんな繁華街で育ったんですね。昔の寺町はそんなに栄えてなかったんでしょうか?

Posted by: yasu | 07. 06. 25 at 오후 10:28

オイコラ。(笑)噴きました。友人に教えて普及させときます。(笑)
朝から晩まで時間を忘れて何かをするなんてこと、僕にはなかったように思うので、、謙介さんの学生時代、羨ましく思います。”いい”(と書いて悪と読む)友もあちこちにいらっしゃるようですし。(笑)
書も、機会があれば、ぜひまた見せてくださいね。

Posted by: rhino | 07. 06. 25 at 오후 11:25

----yasuくん
ああ、やっぱり。仲居さんがついて、あれこれ世話を焼いてくれるお店なんですね。何だか敷居の高そうな牛肉屋さんなので、いつも、ちらっと肉を売ってるほうのショーケースを見て、その靄のかかっているような肉が見えると、ああ縁遠い世界だ(笑)と、、思ってしまいます。(笑)この肉屋さんのちょっと南に池波正太郎先生のご贔屓のバアもありましたよね。
 寺町、いや、栄えていたと思います。戦前は、京都の流行の中心になるような店も結構ありましたし。寺町も、もっと北の、市役所より北の寺町二条なんかは、
路面電車も早くに走っていましたものね。

Posted by: 謙介 | 07. 06. 25 at 오후 11:28

----rhinoさん
ホントはコーラの発音がコルラに近いかもしれませんが、まぁ、オイコラにしたほうがおもしろいですよね。やっぱりどこでもそうだとは思うんですが、文学部の、それも国文学科に進学する男子なんて、少なかったんですよ。で、女の子がまたやたらこわいというか強いおねいさんばっかりだったので、少数の男子はみんな団結して、それに対抗しようとした(笑)ので、割とみんなまとまりがよくて、、そんなことで、卒業してもうずいぶん経つというのに、友達関係が続いています。でも、学生の頃はは本当に集中力があって、分厚い小説でも、一晩とか二晩で読んでいたのですが、今は、なんだか休み休みという感じです。(笑)作品ができたらまた、アップさせていただきます。そのときは見てやってください。(いつになるのか、、うーん。)

Posted by: 謙介 | 07. 06. 25 at 오후 11:37

ちょっとケースが違うけれど、
私も「読めないのはイヤだ」とかなんとか言って、
少し前まで草書体を毛嫌いしてました。
満足に書くこともできないのに…。
じゃぁ、草書体の延長線上にあるひらがなも書けないなって、
今なら自身に言えます(笑)。

きゅうり味のコーラを勧められても、
「キュウリ食べながらコーラ飲めばいいじゃん」
って、反抗してます。
そちらのほうが贅沢だ!って言われますけどね(笑)
あれやこれやと反抗ばかり(苦笑)

私も作品が拝見できる日を楽しみにしてます。

Posted by: ヒシ | 07. 06. 26 at 오후 6:27

----ヒシさん
草書の授業の時に、練習してきた王羲之の「十七帖」なんかをセンセイに見せるわけです。するとじーっと穴のあくほど人の作品を見ておいて、感にたえたような声で「下手やな。」と言われるのです。線が死んでいる、とか。で、また書く、下手と言われる、この繰り返しで1年間が終わったように思います。(笑)
 俺の場合、何といってもかなの先生が褒め上手というか乗せるのがうまかった先生でした。宿題を持っていくと、ろくに見もしないで「うまいうまい」とか。
やっぱりけなされるより、褒めたほうがうまくのせられて、ついその気になってがんばりますよね。(笑)
 かなのお手本もいろいろあるじゃないですか。
寸松庵とか高野切の1~3種とか関戸本古今集とか。
草書ほど「ああ嫌!」なんてきっと思わないで済むように思います。まぁそうおっしゃらないで、一度試みられたらいかがでしょう。

Posted by: 謙介 | 07. 06. 26 at 오후 10:53

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