« 「お疲れ度」の調査 | Main | 双が岡 »

07. 06. 06

お蔵

Okura

この写真のお蔵、あるのは京都市右京区花園。JR嵯峨野線の花園駅から
妙心寺に行く道の左側にある。
実は俺、以前はよくこの建物に来てたんだ。

このお蔵、以前は郵便局だったの。

と、言われたら、あ、真ん中のドアを壁で埋めてしまったんだね、
ってなんとなく分かってもらえるかもしれない。

蔵がイコール郵便局舎なんて、俺は気に入ってたんだけどな。(笑)
だけど、狭いとか暗い、とか、ATMのスペースがあまり取れないとか
現実的な問題がいろいろと出てきて、今ではちょっとはなれた場所に
郵便局は移ってしまった。そうしてお蔵は、再び「ただの」お蔵に。

京都は古い街だから、まだまだあちこちにお蔵があって、
しかもそのお蔵が現役でしっかり働いていたりする。

友達なんか、等持院の近くに下宿してたけど、その建物だってお蔵
だった。ふぁっと あ びゅーてぃふる お蔵らいふ。 (笑)
音楽を半ば仕事にしている奴だったから、戸をガラガラと閉めてしまったらもう
音が外に漏れる、っていうことがなくていいんだ、とか言ってた。


でもさ、蔵の中って、何かドキドキしない?
それに密室だし。
俺、以前「蔵の中」ってゲイのSM小説を書いたんだ。
郵便の小包を配達しにきて知り合ったバイトの大学生を
彫刻家のおじさんが蔵に監禁してその大学生を
奴隷のようにしてしまう、、という話。
(雑誌「さぶ」に載って、好評だったのかどうかは知らないけど
そのまま出版社のほうで横滑りして、「JUNE」にも掲載された。)


「蔵」の中って、異次元っていう感じがする。

今日から不定期だけど何回かに分けてこのブログで京都の右京区花園、
「妙心寺」のあたりのお話をしようと思う。


妙心寺は創建が1342年だから、今年でできて665年になる。
臨済宗の、ということは禅寺。もともとこの場所は花園上皇の
別荘があったところだったのだけど、この方、剃髪して出家を
した。それで花園法皇になった。それで、お寺を作ろうと思って
この別荘だった場所に美濃から関山慧元を呼んで寺を創建した。
これが妙心寺。 地名の花園も、ここに昔お花畑があった、
というのではなくて、花園上皇が寺を建てた、ということからついた。
今も大きな伽藍があって、その中に塔頭寺院っていう小さなサテライト
寺院が38ある。
この妙心寺派の寺は全国に3500ある。
で、ここからが妙心寺の中の話になるんだけど、妙心寺では、
この3500を7のランク付けしている。特1級から6級までに分類。
もちろん特1っていうのは、大きな有名なお寺。


たとえば石庭有名な竜安寺っていうのは、この寺の塔頭寺院。
ここなんかが特1のランク。
以下6級まであってね。6級だと、田舎の小さな庵みたいなお寺、ということになる。
で、特1からこの6級までお寺の規模に応じて本山にお金を上納
しなくちゃなんないんだよ。
え? やくざと似てる、 って?
そりゃそうよ。やくざとお寺って、組織で言えば全くと言っていいくらい同じだもの。(笑)
できはじめだって似てる部分あるしさ。
その話はまた今度するね。

で、竜安寺だけど、
今は、妙心寺から竜安寺、って結構離れているんだけど(1キロくらい北)
昔は、妙心寺から竜安寺まではというか、今○命館大学の衣笠キャンパス
のある辺り全部妙心寺の土地だった、っていうことらしい。


妙心寺の本坊にももちろんお蔵はあるんだけどさ。
妙心寺のお蔵って、開けたらもうびっくりなのさ。
中にはコンピュータのサーバーが置いてあるんだよ。

お蔵の重い戸をがらがらと開けたら、中で○BMのサーバーがうなってた、って。
俺、友達に案内されて、「開けてみ。」って言われて
開けて、びっくりしたもん。


そんなふうにお蔵って、開けたら何が出てくるか、
ちょっとこわごわっていう気持ちと、好奇心が、、っていう気持ちとが
入り混じったようなドキドキ感があるよね。


やっぱりお蔵って不思議な空間だ。


今日は仕事帰りに○島屋に行く。この週末、プレゼントをすることが
あって、その品物を買いに。 
デパートなんてほとんど行かない上に○ナキャランニュウヨオクとか、
○ルヴァンクラインとか、おいらほとんど関係ないわ、というような
服のところに行って、あれだのこれだの、と悩んで買う。地元で
デパートに行かないのは、歩いてると、店員さんの中に近所の
おばさんが結構いて、こちらが歩いていたらちらっと見ていたり
するからだ。都会のデパートだと、店員さんの中に
何人も知り合いがいて、、なんていうことはあんまりないんじゃないかな。
だからゑちごやも○島屋へも滅多に行かない。

田舎なんて、ちょっとデパート行くのだって
なかなか大変なんだから。 


(今日聴いた音楽 プーランク作曲 フルートソナタ
 演奏 ジャン=ピエール・ランパル 1990年
 香川県大川郡志度町(当時) 志度音楽ホールにおける
 録音。 ランパルさん、この志度の音楽ホールが大のお気に入りで
 ここの館長をしていた。で毎年ここに来て演奏していた。)

|

« 「お疲れ度」の調査 | Main | 双が岡 »

くらしのこと」カテゴリの記事

Comments

Post a comment



(Not displayed with comment.)


Comments are moderated, and will not appear on this weblog until the author has approved them.



TrackBack


Listed below are links to weblogs that reference お蔵:

« 「お疲れ度」の調査 | Main | 双が岡 »