筍とか鰹とか
よく自然保護とか自然環境を大切に、という話を聞く。
でもね、人里近い山、っていうのは、実際のところ
全部人が管理している木々。そういう意味では自然のまま
なんてほとんどというかまったくないんだけど。
大学院の時に同じ研究室使ってた人文地理専攻の友達が
言ってたけど、今、日本で「自然のままに残ってる」、なんて
いう場所っていうのは、あまりに自然環境が苛酷か、もしくは
地形的な問題があって、結局今までどうしても人間が
住めなかった、っていう場所らしい。
それでたまたま残った場所が結果的に自然が残っただけだからね、とのこと。
だから本当の意味での自然のまま、なんて、人の住む近くになんか
ありはしないんだけどね。
この辺の山の木だって、みんな植林して営林署が維持管理
してるから松が生えているだけのことで、もし、これが
自然のままにする、っていうことになったら、
クスノキなんかの広葉樹がぱーっと拡がってしまって、
マツなんかとっくに駆逐されてなくなってしまうだろうという話。
今年は筍が安い、ということであちこちから筍をいただく。
実は今、里山では竹が大きな問題になっている。
以前だと里山近くに人が住んでいて、草を取るとか、
きのこを採るとか、他のいろいろな理由で
定期的に人が山に入っていたから
竹が生えていても、必要以上にはびこってくると
人が根を切ったりして竹の増殖が抑えられていた。
だけど里山から人が次第にいなくなって、そうした山全体に人が入らなく
なってしまった結果、里山の竹が今、大きな問題になっている。
竹は根が張るから、それまで生えていた雑木を全て枯らしてしまって
木々を駆逐してしまう。
ところが竹の根って、山の土壌の表面部分しか張らないから、それまで木なら
深いところまで伸びていた根が表面だけしか張らなくなってしまう。
それで山全体の保水力がなくなるから、少しの雨が降っただけで
土砂崩れが起きやすくなる。現にそういう竹がはびこって
しまった結果、俺の仕事場の街でも、数年前に竹山で
大雨の後土砂崩れになった。そこは、そんな田舎ではなくて
ちょっとした町外れの住宅地の背後の竹林のある山だったの
だけど、その山が崩れて、土砂が住宅数十軒を押し流して、さらに
下の国道も埋めてしまった。
今田舎ではそんな竹林の範囲がものすごい勢いで増えていて、
大きな問題になっている。山の竹林化っていうのは決して
いいことではないんだ。
しかしそれにしても、自然保護とか環境の保護って、人がまったく何も手を
加えたりしないと、今度はそういう問題だって起きてくるものね。
自然とはいいながら、どこまで手を入れていくか。この辺の兼ね合いが難しいよね。
そんな竹のことも知っているから、筍をもらうと、
そんなこともちら、と思い出したりして
虚心坦懐に喜べない部分もあるのだけど(笑)
まぁ、とりあえず、庭の山椒の芽をすり鉢ですって木の芽和え
にしてみた。
緑がいまひとつきれいに出ない。
職場の高知出身の同僚と、先日鰹のたたきの話を。
俺は鰹のたたきはまぁ食べるんだけど、
鰹の刺身は、、正直言ってちょっと苦手だな。
というのも、生の鰹って時々身の中に虫がいるんだよね。
身の中からたまに、にょろにょろって出てくるの。
いやさ、そのにょろにょろっとしたの、取って食べたらいい、
ってそれだけの話なんだけど、、。
ちょっとねぇ、、。(笑) 苦手です。
たたきは大丈夫なんだけどな。
とはいえ
そんなこんなでいろいろおいしいものが出まわるシーズンになったね。
「くらしのこと」カテゴリの記事
- 腕時計(2011.07.11)
- 筋トレ評論家にでもなれってか。(2009.08.17)
- イミダゾール・ジ・ペプチドの摂取について(2009.08.03)
- ホテル仕様のタオル(2009.03.19)
Comments