タツタってカタカナで書かれると哀しい。
さっき仕事場の帰りにスーパーに寄った。
お惣菜のコーナー、全然買いはしないくせに、
どんなふうに作ってるのか、、なんて参考にするために
ちょっとのぞいたりする。
今日の特売は「タツタアゲ」だそうな。
タツタアゲなんてカタカナで書かれると、なんだかなぁ、、。
あーあ、って思ってしまう。哀しい。
タツタはもちろん「龍田」ね。
奈良の生駒にある龍田神社のそばの川。
この川は紅葉の名所でね。だからてんぷらの衣に醤油をまぜて
紅葉ほどではないけど、ちょっと赤味がかった色に揚げた
揚げ物のことを「龍田揚げ」っていう。
この龍田神社の神様は、「風の神」。
台風とか竜巻とか、そうした大風をつかさどるのが
龍田神社の神さま。龍田神社は昨日今日にできたような
新しい神社ではなくて、平安時代以前からある
れっきとした古い神社。
だから歴代の天皇も、大風が吹いて、いろいろなところに被害が
あったら、「どうぞ今後は、大風を吹かせて、人の暮らしに
被害が及ぶようなことは勘弁してください、、。」って
お祈りする使いを龍田神社に送っている。
天皇のお使いが立てられるような、格のある神社なんだ。
でもまぁ「タツタ」じゃ、そんなこと考えようにも、全然思い浮かんで
こないような言葉だけどね。
実は、昨日の文章には書かなかったのだけど
仕事が終わって、仕事場から病院に行くころ、
ものすごい雷と雨が降っていた。
一瞬、暗い空を切り裂くように、稲光が走ったかと思うと、
バイバリという音の後で、ドーンというものすごい音がした。
いつもの交差点に来た。いつもはこの交差点で左折する。
さて、信号は、と思って見ると、
なんと点灯していない。
信号が消えている。
おそらくさっき落ちた雷で、消えてしまったのだろう。
おそるおそる、車を前進させて、交差点を見る。
左右とも車が来ている。
なかなか車が途切れない。
つい、もうひとつ先の信号機を見ると、そっちの信号は
いつもどおり点灯していた。
なかなか車が途切れないなぁ、、と思ったら、さらに対向車線で
直進する車が。やれやれ。それを先に行かせてからかな。
雨の勢いはさらにすごいことになった。ワイパーをずっと動かしっぱなしに
してるのに、フロントガラスに当たる雨の量が半端でないから、
ワイパーを使っていても、前が見えにくい状態。
左右の車が切れた。
直進車も、ゆっくり動き始めた。
左右をもう一度確認して、左折。ふう。たったこれだけのことに10分近くもかかっている。
今日、仕事場に来て、昨日遅くまで残っていた人に尋ねると、
「昨日、謙介が帰ってから、二回停電があったよ。」とのこと。
コンピュータで仕事をしていた人で、頻繁に上書き保存をしていなかった人が
悲惨な目にあった、と言っていた。
俺は、雷がなりはじめたら、パソコンの作業はなるべく中止するように
している。前に実家近くで、雷が鳴って、やっぱりドーンって雷が近くに
落ちて、そのとばっちりで、うちのテレビが壊れたことがあった。
電気のコンセント、一応落雷対策が施されたコンセントだったんだよ。
パソコンもつなぐから、と思って用心はしていた。
けど、そんな予想をはるかに上回る雷の電流が流れた、ということなんだろうね。
たぶん、そんなことって、めったにあるようなことではないと
思う。何年かに一回、というようなことかもしれない。人によったら
そんな雷の害なんて一生知らない、で済む人だっているかもしれない。
けど、実際に起こった。
それがたぶん自然の力、っていうことなんだろうね。
このあいだは、北陸、日曜は三重で地震があった。
確かに日本は地震国で、おまけに聞くところによると、神戸淡路大震災の
あたりから日本は地震の活動期に入ったから、どこで地震が発生しても
不思議はない、なんて聞いた。
いくら地震国の住人でも、そうしょっちゅうあっちこっちで地震に遭遇することでもない。
中には、一生大きな地震に遭遇しなかった、っていう人だっているかもしれないし、、。
これからだんだん気温が上がって、夏に一歩ずつ近づいていく。
毎年の夏、気温の異常な上昇の話を聞く。
俺の住んでるあたりも、以前はひと夏の間に、33度くらいまで気温が上がるのは
1回か多くても3回くらいだった。後は30度近辺で推移していた。
なのに今は、33度なんてどちらかというと涼しいほうだったりする。
34度、35度あたりがしょっちゅう。
みんな変な気候だね、とか言いながら、夏を過ごしている。
そんなふうに地球の温暖化の話は、ちょっと前のゴアさんの本じゃないけど
みんな結構あれこれ話題にする。
そんでもって「地球にやさしい。」なんて言葉が一方ではたえず言われたりしてる。
だけど、自分の周囲の自然、っていうことにどれくらい関心を
持っているのだろう。
毎週高速道路を使って、往復300キロくらい車で移動しているので、
雨の日に走ることもあれば、雪の日も、っていう天候の日もある。
ものすごい風の日もあれば、土砂降りで通行止め寸前、という日も
あった。だけど、この辺の高速で走っている人って、そういう天候が
悪い状態でも、まったく晴れてコンディションのいい状態の時と
同じ速度で道路を走ろうとする。
車が急激な横風を受けて、横滑りしたのを何度か見たことがある。
だけど、その車は減速もせずに走っていった。
まぁね、確かに、そういう自然を無視したような走り方する人と、
エコなんかを考えたりする人が同一人物ではない、っていうのは
確かにありはするから、単純な対比はできない。それは分かるけど、、。
自然に対する畏れ、とかって考えているとはあんまり思えないなぁ、
って思う。たまに都会なんか行くと、もう全てが人工物でさ、
そういうところでは、自然に対する接し方とか、感覚っていうのは
やっぱり、育ちにくいんだろうな、とか実感する。
だから一方で地球にやさしい、エコに気をつけた、、だとか言いながらも、
じゃあ実際の自分が直面してる自然に対する態度は? って聞かれて
そんなものは全然無関心、なんていうアンバランスな
接し方になるのだろうか。(笑) 遠くの地球温暖化は気をつけるけど
近くの自然現象の変化には、無関心、、。
なんだかそれじゃあねぇ、、。
そんなふうなことを思ったりした。
(今日聴いた音楽 KISS OF LIFE 平井堅 歌)
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Comments
[龍田揚げ」の由来と言うかはじめて知りました。
おはずかしい。勉強になりました。笑。
自然や見えないもに対する敬意って大切ですね。
Posted by: holly | 07. 04. 17 PM 10:36
----hollyくん
そうなんですよ。龍田、って元は奈良の地名もからんでる、んです。(笑)だからカタカナでタツタって書かれてもなぁ、、って思います。(チキンがカタカナだからチキン龍田じゃ変、っていうので、両方ともチキンタツタ、ってカタカナ書きになったのでしょうね。龍田川って和歌にもたくさん出てくるので、龍田=紅葉の名所、っていうイメージがあります。だけど、そういう連想をしなくなった、できなくなったから、今ではタツタなんて言うカタカナ書きもあり、っていうことになったんでしょうかね。
Posted by: 謙介 | 07. 04. 17 PM 11:46
はじめまして、です。
GBrより、このブログのタイトルに眼が留まり
お邪魔しにきてしまいました。
静かで穏やかな謙介さんの言葉と、
またその日記の内容も面白くて、
つらつらと楽しませてもらいました。
どうぞまた寄らせて下さい。
更新楽しみにします。
Posted by: b-minor | 07. 04. 18 AM 8:50
----b-minorさん
見てくださってどうもありがとうございます。書いてる本人は、結構書きながら、「うーん。」とか「これじゃあ、わかりにくいかぁ。」なんてひとりごちながら、書いています。(笑) 田舎ののんびりとした日常の中、の話なんですけど、日ごろ考えていてなんとなく意識のアンテナにひっかかったものたちを、あれこれと書いていっています。ちょっと「隠れ家」みたいな、見てくださる人がいればいいなぁ、というようなブログです。見てくださってどうもありがとうございました。あ、早速 b-minorさんのブログにもお伺いしましたよ。b-minorさんこそ、文章おもしろいじゃないですか。俺の仕事場の前を毎日尾道行きのバスが走っています。前に桜の時期に尾道に行ったときのことを思い出しました。これからもどうぞよろしくお願いします。
Posted by: 謙介 | 07. 04. 18 AM 11:50