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06. 12. 19

かたづける

以前に勤めていた職場の同僚は、いつも机の上が
パラレルワールドというのかカオス状態。


で、時々上司から、「少しは片づけたら? 」なんて
言われていた。
翌日彼の机の上は、ほとんど何も残っておらず
それはそれはさっぱりした状態になっていた。
「机の上のもの、どうしたの?」 と思わず俺が聞くと
彼は「ふふふふ」と笑って答えなかった。
が、やがてそれは彼が使っていた実験室のほうに
全部移動していることが分かって。

「なーんだ。」「やっぱりねぇ。」
「○○さん(上司)には内緒だよ。」ってその場の連中に
言いながら彼もニヤニヤしていた。

かたづけ、という言葉を聞くといつもその彼のことを
思い出す。
でもね、「かたづけ」という言葉の意味から言えば
彼の取った行動って言葉の意味からいうと、正しいかたづけ方なんだよ。
かたづけ、って「荷物をどこか片方に寄せる」のだから。
それがかたづけ本来の意味。

それはまた心理的な意味でも使われる。
決めかねていたことを、「こっちにする。」って判断を下す、
つまりどちらか片方の方法にする、と決めてしまうことも
片付け。

で、そういうふうにどちらか一方にしてしまうと、
判断に決着がつく。
それから、考えを整理する、という意味になって、
それがやがて自分の身の回りの整理、という意味になった。


今じゃ「片付け」っていうと、身の回りの整理、って
いう意味に取ることが多いけど、
「ちゃんと片付けしなさい。」って誰かに言われて
ラビリンス(笑)状態の自分の部屋の整理をする、というのは
片付け、っていう意味から言えば比較的新しい意味なんだ。
まぁそれはともかく。


今日は仕事帰りに知り合いのシスターに会いに修道院に行く。
降誕祭(クリスマス)も近いから、修道院も忙しそう。
入院のこと、今年一年のご挨拶などをする。
元気でまた会いましょうね。別れ際にシスターが
俺の顔をのぞき込むようにそう言ってくれた。


帰ってから大家さんにうどんを持って一年のお礼と
1月の家賃を支払いに行く。
「鍋ものをするときに一緒にどうぞ。」ってうどんを
お渡しする。
まぁまぁいつもどうもありがとう。
こちらこそ、いつも美味しい野菜をどうもすみません。
入院のこと、郵便物のことなどを話す。
大家さんに郵便を預かってもらうことに。
仕事の面でも今日は報告書や会議の記録を仕上げて
発送したので、大体のかたづけが終わった格好。
今年しなくてはならない仕事のメドがついたので
ホッとする。

ものがかたづく日、っていうのは、ひとつだけじゃなくて
あれこれといろいろなものも一緒にかたづいたりするから
おもしろい。


(今日聴いた音楽 トゲトゲの木 歌スピッツ 1999年
 アルバム 花鳥風月から)


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