小説の文章とドラマと
昨日ドラマのことを少し書いたけど、
ドラマも小説も少し似ている部分があるよね。
ドラマも小説の文章も絶対に
してはならないことがある。
それは、状況を説明してしまうこと。
登場人物がどういう奴で、今はどんな気持ちでいるか、
なんていうことを、文章として小説の中に書いてはいけない。
セリフで言わせてはならない。
ほら、よく刑事物のドラマであるじゃないか。
「え? ××で殺し? で、被害者は? 中年の女
後ろから刺されて、、。」っていうの。
あーあ、って思う。
そんなこと、役者に言わせてどうする?
まるっきり説明じゃないか。そういうことは
スクリーンの中で黙って見てる側に分からせるように
しなきゃ。
それから小説。
「翔人は今、自分は寂しいと思った」
なんて文章が読んでた本の中に書いてあったら、
俺、もうそこでその本読むのやめる。(笑)
小説の文章って言うのなら、少なくとも書く側は、
今主人公がどういう気持ちであるのかを、想像させて
読み取らせるように仕向けなくちゃ。
今、彼はこんな気持ちだ、って書いてしまったら
読者に想像させて考えさせる余裕を与えないことになる。
文章にも奥行きがないし、意味の拡がりがない。
もちろん言葉の余韻だってない。
そういう小説、そりゃあ、読んだら楽だろうさ。
だって、書く側が先回りして、ここは主人公がこういう気持ちで
こうなってああなって、、って書いてくれているんだもの。
何の疑いもなしに、次はこうなってああなって、、って。
こんなの小説じゃないじゃないか。(笑)
読んでいて次はどうなるんだろう、なんて全然なくて
単なる予定調和の確認作業。
こんな作品すごく多いから最近の小説ってあっという間に読める。
新幹線ののぞみに東京から乗るとね、列車が阪急京都線の上新庄の駅が
右に見える頃には、「あー読み終わった。」って済んでしまう。
こんな小説って読んだことない?
主人公は何とか高校の何年生で、部活は○○部で、、
とか、俺は今日はケツがうずいて仕方がないので
ハッテン場に来たとか。
これは全部状況の説明だろ?
そんな状況を説明してどうするんだよ。(笑)
小説なら、小説の文章っていうので書くのなら、
そんな説明はキーワードにしてぽつんぽつんと
作品の中に埋めておいて、読者に読み取らせなきゃ。
だから小説の文章って書くの難しいし、それなりの
修練が要るんだと思う。
小説の文章っていうのは、ルポルタージュとか
ノンフィクションっていう事実を記録した文とは性格が違うもん。
小説の文章って、そんなのじゃないはずなんだけどな。
で、
こちらに過去に書いたのがあるから、良かったら
まぁ読んでやってください。(笑) いくつかの作品の下で、本文へ、というのが
あるのについては文章が読めます。
今日あたりから正月を自宅で過ごせそうな人は
自宅に帰るようになってきた。
みんなはどこで来年のお正月を迎えますか?
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